税金・税務・財務・資産運用

個人事業主の開業に必要な3つの書類を準備しよう

念願だった個人事業主への道を歩み始めたあなた。ただ実際に事業を始めるには、どのような手続きを踏めばいいのでしょうか。

今回は、個人事業主として開業するために準備するべき必要書類と注意するべきポイントなどについて解説します。

個人事業主の開業に必要な3つの書類を準備しよう

開業は税務署への届出から始まる

開業するためには、必要な手続きや書類があります。


書類によっては提出するタイミングや期限などもあり、それを逃すと税制上の不利益を被ったり、場合によっては罰則規定に抵触したりする場合もあるので注意が必要です。

開業は税務署への届出から始まる

個人事業の開廃業等届出書

個人事業を始めるには、税務署へ「個人事業の開廃業等届出書」を提出することから始めます。これを出すと、毎年の年末に確定申告に必要な書類が郵送されてくるようになります。自治体によっては税務の講習会等のお知らせも届きますので必ず提出するようにしましょう。


届け出をする税務署については、それぞれに決まりがあるので注意が必要です。


自宅兼事務所・店舗の場合、住所を管轄している税務署に届け出をする必要があります。


自宅と事務所・店舗を別の場所に設けている場合で、事務所・店舗の場所を納税地にする場合には「所得税の納税地の変更届出書」を提出する必要があります。


事業税、住民税といった地方税に関連した手続きとしては、都道府県税務署に事業開始と申告書を提出します。事業開始、事業所等を設けた場合には、その開始または設置から15日以内に提出しなくてはならない書類です。

個人事業の開廃業等届出書

開業する時に必要な個人事業の開廃業等届出書について

個人事業の開廃業等届出書の提出が、個人事業開始の第一歩となります。青色申告で新たに事業を始める時、必ず提出することになっているのがこの書類です。


税務署に行けばもらえますが、国税庁のホームページに行けばダウンロードをして入手することも可能です。なお余談ですが廃業する場合にもこの書類を提出することが定められています。


開廃業等届出書をダウンロード


開廃業等届出書には提出期限があり、開業後1ヶ月以内となっています。 提出先は納税地の税務署となります。


自宅兼事務所・店舗の場合、住所を管轄している税務署に届け出をする必要があります。自宅と事務所・店舗を別の場所に設けている場合で、事務所・店舗の場所を納税地にする場合には両方の税務署への提出が必要です。


 

開廃業等届出書作成時のポイントとは

開廃業等届出書作成時にはいくつか押さえておきたいポイントがあります。


まずは職業欄。ここの記載に関しては、特別詳しく書かなくてもOKです。「小売業」とか「サービス業」など大きなカテゴリーで書いておけば大丈夫です。


次に開業・廃業に伴う届出書の提出の有無。これは「青色申告承認申請書」もしくは「青色申告の取りやめ届出書」、消費税に関する「課税事業者申告届出書」「事業廃止届出書」を同時に提出する場合には「有」、ない場合は「無」に丸印をつけます。


事業の概要については、あなたが行う事業の内容を詳しく記載しましょう。


給与等の支払いの状況については、あなたが事業を行うにあたって従業員を雇用する場合には記入が必要です。例えば配偶者や親、子供などの家族であれば「専従者」欄に記入します。「給与の定め方」については月給にするのか日給にするのかを決めて、その旨を記載しましょう。


「課税の有無」については、別途所得税法などの法律に基づいて、課税対象になる金額の場合については「有」に丸印を記入することになります。


 

開廃業等届出書作成時に提出する屋号のポイント

屋号というのは「あなたのビジネス、お店の名称」のこと。つまり株式会社◯◯でいう◯◯の部分です。


取引先には「◯◯の鈴木です」のような使い方をします。屋号で使ってはいけない漢字やフレーズなどは特にありません。


ただ屋号が長かったり、わかりにくいものだったりすると、取引先に振込などをしてもらう時に、迷惑をかけてしまう可能性があります。


個人事業主は屋号を用いた銀行の事業用口座を開設することができますが、屋号が銀行口座に記載される場合がありますので、できれば名前は短めであるというのも重要かもしれません。そういった意味でも出来るだけわかりやすく、相手の印象に残るような名前にするのが良いでしょう。


将来、事業が軌道に乗ってきて法人化することになるかもしれませんので、会社名としても引き継げるようなものが良いでしょう。

開廃業等届出書作成時に提出する屋号のポイント

所得税の青色申告承認申請書

青色申告をするときに提出する必要があるのがこの書類です。個人事業の開廃業等届出書を提出する際に一緒に提出します。


青色申告をするために、必ず所轄の税務署へ提出する必要がある書類です。この申請はいつでもできるわけではありません。


届出人の立場によって違いがあるので注意が必要です。期限を過ぎてしまうと、その年は青色申告ができず、白色申告をしなくてはいけなりません。


提出期限にはいくつかのパターンがあります。


・新規に開業する場合


開業から2ヶ月以内(ただし1月1日から1月15日までの開業であれば3月15日まで)


・それまで白色申告を行っていた場合


青色申告を始める年の3月15日まで


・事業を相続する場合


4ヶ月以内(1月1日から8月31日に相続した時。9月1日から10月31日までの場合は12月31日まで。11月1日から12月31日までの場合は翌年の2月15日まで)に提出する必要があります。


なお提出先は納税地の税務署となります。

所得税の青色申告承認申請書

青色事業専従者給与に関する届出書

しかし生計を共にしている家族への給与の支払は、個人事業の場合、原則として経費になりません。


ただ、いくつかの条件をクリアすることで生計を共にしている家族に給与を払い、それを経費として計上することができるようになります。それが「青色事業専従者給与」です。


青色事業専従者給与に関する届出書は家族への給与を経費にする時に届出が必要になります。届出に関しては、全ての人が「青色事業専従者給与」を受け入れられるわけではなく、いくつかの条件を満たす必要があります。


青色事業専従者給与の届出条件は以下のとおりです。


・新規に開業する場合・新たに専従者ができた場合


2ヶ月以内(ただし1月1日から1月15日までの開業・発生については3月15日まで)


・白色申告から青色申告に移行するなど、その年から専従者給与を支払う場合


3月15日まで


なお、実際に給与を支払うより前に書類を提出しても問題はありません。支払いが予定されたら、早めに提出しておいてもOKです。


また事前に書類を提出しても、予定が変わって給与を支給しなくても特段問題はありません。


提出地は納税地の税務署になります。


 

まとめ

個人事業主として開業したら、提出する必要のある書類は複数あります。


提出期限や提出先などをしっかりと理解して、ルールに沿った手続きを行うようにしましょう。

Written by HIRO
個人事業主や法人関連のビジネスや税務記事、ウェブ関連ビジネスやSNSマーケティングなどを中心に執筆しています。

PICK UP NEWS