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個人事業主が支払う各種税金について知ろう

個人事業主が支払う税金は、一般的な会社員のそれとは異なります。実際、個人事業主が支払う税金にはどのようなものがあるのでしょうか。

今回は、個人事業主やフリーランスが支払う税金の種類について解説します。

個人事業主が支払う各種税金について知ろう

個人事業主が支払う税金

個人事業主が支払う税金としては所得税のほか住民税国民健康保険税個人事業税ならびに消費税などがあります。


それぞれの支払う税金の内容と納税時期などをしっかり押さえましょう。

個人事業主が支払う税金

個人事業主の住民税は確定申告をもとに決まる

住民税は、所得に課せられる「市区町村民税」「都道府県民税」のことです。


この「市区町村民税」「都道府県民税」は、それぞれ「均等割」による部分と「所得割」による部分の2階建てとなっています。


均等割は所得金額に関わらず定額で課税される部分、所得割は納税者の所得に応じて課税される部分です。


所得金額に関わらず定額で課税される「均等割」の税額は、一般に市区町村民税3000円、都道府県民税1000円で合計4000円となります。


所得割は納税者の所得に応じて課税されますが、納税手続きは不要で確定申告をすれば、そこで提出されたデータを基に、市区町村が自動的に計算してくれます。


なお所得割は、前年の所得金額に応じて金額が変わります。


確定申告で計算した課税所得金額に税率をかけて計算します。税率は原則、市区町村民税が6%、都道府県民税が4%の合計10%となっています。


なお住民税については、会社員のように毎月天引きされるものではなく、個人事業主は市区町村から送られてくる納付書で自ら支払いを行う必要があります。


6月中頃に「納税額の通知書」が市区町村から送られてきますので期限内に住民税を支払う必要がありますがこれを普通徴収といいます。


普通徴収の場合、住民税は、分割(6月末、8月末、10月末、翌年の1月末の4回払い)で納税します。


まとめて一括で納税することもできますが、税額の割引きはありません。


ちなみに、会社員が確定申告の際に、住民税の徴収方法を「給与から差し引き」(給与からの特別徴収)を選んだ場合、6月から翌年の5月までの毎月の給与から天引きされます。

個人事業主の住民税は確定申告をもとに決まる

国民健康保険税の計算方法

国民健康保険税は均等割世帯割所得割資産割の4つの要素を足し合わせて構成され、納税者の住所の地域により金額が異なります。


その理由は4要素を構成する計算パターンが自治体によって違うからです。


均等割とは1人につきいくらかかるかというものです。


世帯で2人いるからいくらというように計算されます。


世帯割とは、同じ住所地でも世帯を分けることができるものです。


例えば両親と同居していても世帯を分けることができます。


所得割とは、所得に対して保険料が何パーセントと計算されます。


資産割とは、自宅などの固定資産に対して何%と計算されます。

国民健康保険税の計算方法

国民健康保険税の金額は地域によって異なる!?

現在、国民健康保険は採算制という仕組みが採用されており、住んでいる地域全体でかかった医療費を翌年その地域の住民みんなで割ることになっています。


そのため、国民健康保険税は原則毎年金額が変わります。


高齢者が多い地域では医療費がかさむため、どんどん国民健康保険税は上がる傾向にあります。


それが地域格差を生んで社会問題になっているのが現状です。


都内の場合は持ち家率が少ないので資産割をゼロとして、その他の割合をあげて計算していたりします。


一方都内近郊のベッドタウンなどは持ち家率が高いため、資産割を上げ所得割を下げて計算されます。


個人事業主の所得を計算するにあたって、所得税や住民税、国民健康保険税は経費になりません。


国民健康保険税は所得控除として差し引くことになります。

国民健康保険税の金額は地域によって異なる!?

個人事業者に課せられる事業税

事業者は事業税という税金が発生します。この税金は個人事業税と法人事業税の2つに分類されます。


個人事業税とは個人が営む事業に対して課される「地方税・直接税」です。対して法人事業税とは法人が営む事業に課される税金になります。


個人事業税は、青色申告特別控除する前の事業所得から290万円を差し引き3%もしくは5%の税率を掛け合わせます。


一般的には5%です。


個人事業税は自分で計算する必要はなく住民税のように自動計算されます。


計算式は以下の通りです。


個人事業税額=(合計所得額+青色控除額-各種控除額)×税率


 

個人事業者に課せられる事業税

個人事業税が課せられる業種について

個人事業税が課される事業は「法定業種」と呼ばれます。


現在、地方税法等で70種類が該当し、それぞれ3つの区分に分けられています。


多くの事業はいずれかの区分に該当しており、ほとんどの場合は個人事業税の対象者となっています。


なお、法定業種に該当しているかは開業届けなどの記載内容とは関係なく、事業の実態から判断されます。


個人事業税の申告は毎年3月15日までに、前年中の事業所得を申告します。申告する先は都道府県によって異なりますが、都税事務所(都税支所)や県税事務所で手続きをします。


なお所得税の確定申告をしているか住民税の申告を行っている場合、個人事業税の申告は不要となっています。


ただし、年の途中で事業を廃止した場合には廃止日から1か月以内に個人事業税の申告手続きを取らなければなりません。


個人事業税の納付は原則として8月と11月の年2回実施します。


8月に納税通知書が送付されてくるので、納期までに税金を納めます。


なお年の途中などで事業を廃止した場合には、8月や11月以外でも納税通知書が送られてくる場合もあります。


また納付先は都税事務所や県税事務所ですが、都道府県によっては口座振替やコンビニ払い、クレジットカード払いなどにも対応している場合がありますので確認しておくと良いでしょう。

個人事業税が課せられる業種について

事業者に課せられた消費税の納税義務を知っておく

消費税は、商品の購入やサービスの利用といった消費行為を行う際に支払う間接税です。消費税を負担するのは消費者ですが、納付するのは事業主になります。


消費に負担を求める間接税で税率は6.3%これに地方消費税が課税され税率は8%となっています。(令和1年10月より10%に増額予定)


青色申告の個人事業主は、一定の要件を満たすと消費税を納付する必要があります。


一定の要件とは、消費税の基準期間である前々年度の課税売上高が1千万円を超える場合です。


個人事業主は暦年で確定申告をします。そのため消費税の課税事業者になるかならないかは前々年の1月1日から12月31日までの課税売上高で判断されるわけです。


その際に課税売上高が1000万円を超える場合は課税事業者、1000万円以下の場合は免税事業者になります。


なお新規に事業を開始した場合は2年目までは基準期間がありません。その年の売上高にかかわらず免税事業者になります。


ただし、前年の6ヵ月(「特定期間」といい、個人事業主の場合1月1日から6月30日まで)の課税売上高が1000万円を超えていると、基準期間の課税売上高にかかわらず課税事業者となります。


そのほか「消費税課税事業者選択届出書」を提出している場合も納税義務が発生して申告しなければいけません。


なお消費税は経費にすることができます 。

事業者に課せられた消費税の納税義務を知っておく

まとめ

個人事業主は所得税のほかにも様々な税金を納める必要がありますが、会社員と違って自分で計算したり、納付手続きをとる必要があります。


うっかり忘れてしまうといったことが無いように、個人事業主として支払うべき税金の種類を理解して、納税手続きや時期などもしっかり把握しておくようにしましょう。

Written by HIRO
個人事業主や法人関連のビジネスや税務記事、ウェブ関連ビジネスやSNSマーケティングなどを中心に執筆しています。

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